設計の自由度が注文住宅では、施主さんに手間や時間が求められることが多く、様々な負担がかかりやすくなるのも現実。もし不安があるならば、まずは注文住宅が完成するまでの全体の流れを知っておくことで、負担軽減の対策に役立てることができるかもしれません。まず最初の流れで大切なのは、マネープランを立てることです。自由設計の注文住宅では、建売住宅などと比べ、何かとコストが増えやすいと言えます。
自己資金を把握した上で、必要であれば住宅ローンもしっかり検討すべきでしょう。続いてのステップは、自分たちの理想とする住まいのイメージをしっかり作ること。普段の生活パターンやニーズを家族とよく話し合い、これから建てたい住まいのイメージをできるだけ具体化しましょう。そのイメージに基いて、土地探しや業者選びといった、次の流れに進みます。
特に業者選びは住まいの完成度を左右するため、ハウスメーカーや工務店あるいは設計事務所など、必ず複数の業者から見積もりを取って、比較しながら自分たちにふさわしい業者をしっかり見極めることが重要です。もし住宅ローンを希望するなら、このタイミングで金融機関の事前審査を受けておくのが理想です。業者から提案された設計図や見積書が審査資料になるからです。業者を選定したら、納得できるまで何度も打ち合わせを繰り返しながら、具体的な設計や建築プランを固めていきます。
その上で工事請負契約を結び、建築確認申請そして住宅ローンの本審査へと進みましょう。いよいよ着工になると近所への挨拶回りや、施主さんの希望によっては地鎮祭や上棟式を行います。そして竣工すれば、建築確認申請に基づく公的な完了検査を受けなければなりません。それが終わると住宅の引き渡しとなり、当日は金融機関による住宅ローンの履行による代金支払や、所有者名義の登記、そして住居の鍵や保証書等を受け取ることになります。